トライアスロン競技における水質について

トライアスリートは練習中や競技中に汚染された水にさらされており、その水を飲んでしまうことや、皮膚・粘膜に接触することで重篤な感染症を引き起こすことがある。
(Schep G. 1992) というのは事実のようだ。
一部のアスリートは競技中、普段の生活よりも抵抗力が低下し感染症を発症しやすくなる。
トライアスロンのような持久系スポーツ中、または直後に感染症への免疫力が低下するような生理学的メカニズムが幾つかあり、それは主に以下の3つのメカニズムに基づいている。
・ホルモンストレス反応
・特定の免疫力の低下例:NK細胞の濃度と活性化率
・消化管や皮膚などの防御機能の破綻
– ITU(国際トライアスロン連合) トライアスロン競技水質に関する声明より-

World Triathlon (旧ITU)の水質基準

海洋水
 PH 値 6〜9
 腸球菌の濃度が(100cfu/100ml)以下であること
 大腸菌の濃度が(250cfu/100ml)以下であること
 紅藻類の大量発生を示す視覚的根拠がないこと

淡水
 PH 値 6〜9
 腸球菌の濃度が(200cfu/100ml)以下であること
 大腸菌の濃度が(500cfu/100ml)以下であること
 藍藻類(シアノバクテリア)が100.000細胞/mlを超えないこと
※ この検査は、藍藻類が目視で確認できた場合のみ実施される。

従来の水質検査方法では、48〜96時間かかる。

そのため、時差のある検査結果に基づく開催判断は困難である。

大会開催の可否を判断するためには、迅速なテスト結果が必須である。